7弦:
調弦:D(またはF)G c f a d' g'
8弦:
調弦:D F G c f a d' g'
9弦:
調弦:D E F G c f a d' g'
10弦:
調弦:C D E F G c f a d' g'
弦長:59 cm(a = 440 Hz)から62 cm(A=415 Hz)
固定フレット(ご希望に応じて巻き付けフレット)
単弦(ご希望に応じてダブルコース)
ジョンダ・ウランド、そして彼と同時代の作曲家の偉大な作品をギターで演奏しようとするとき、ギタリストは、いくつかの問題に直面するのが常です。最低でも第3弦を「F#」に下げて調弦しなくてはなりません。明らかに長すぎる弦長と6弦という制限に加えて、やや暗い印象のモダンギターの音では、精巧かつ繊細な多声の表現が難しく、聴衆を納得させる演奏はできません。
ルネサンスリュートのための独奏曲レパートリーのほとんどは、アルトリュートで演奏されていました。それらは、バイオリンが程なくして弦楽アンサンブル中で位置を確立したように、リュート族の中でその役割を果たしたのです。最高音弦は、56から60 cmの弦長ではg'またはa'に調弦されました。デスカント音域はすばらしく明瞭ですが、残念なことに「低音弦」と呼ぶのもはばかられる程、現代人の耳には低音が弱々しく聴こえます。
リウトフォルテでは、新しい共鳴板構造を使用することで、明瞭で輝かしいデスカントの対照をなす、朗々とした低音域があるアルトリュートを、その短い弦長にもかかわらず提供できるようになりました。この楽器のための伝統的なレパートリーに、さらなる深みを加えることができたのです。
例えばE調弦リウトフォルテ(テノールリュート)のような大型リュートでカポタストを使用することが、魅力的な選択であると思えないギタリストには、より小型のG調弦リウトフォルテが、演奏しやすく、よりよいパフォーマンスを追求できるでしょう。リュート奏者は、特に、ダウランドと彼の同時代の作曲家の作品にさらなる表現力を加味することができ、本物の低音域の価値を理解するでしょう。小さなアルトリュートは、大きな部屋の中であっても、シンガーと等しく対峙できる伴奏楽器です。(ニュース/最近の録音をご覧下さい)
G調弦リウトフォルテはまた、入門モデル(モデルA)としても販売されています。これはより低価格のリウトフォルテに対する需要の高まりに、お答えするものです。入門モデルは、もちろんリウトフォルテに欠かせない長所のすべてを兼ね備えています。それらは手作業によって製作され、モデルBおよびCクラスと同じ配慮がなされています。単に外見がやや異なるだけで、ロゼッタはよりシンプルなパターンであり、指板はアーチ状でなく、フレットマークは貴石の代わりに金色の真鍮を使用しています。これらをより低価格で提供できる理由は、微調整にかける時間が節約されていることにあります。この最終的な音響調律が、入門楽器と通常のリウトフォルテモデルの大きな違いです。